現在、50年以上の実績と経験を持ちながらも、さらなる高みを目指し成長し続ける泰盛貿易。しかし、この50年は決して平坦で楽な航海ではなかった。刻一刻と変化する世界情勢にそれまでの地図も経験も利用できないような嵐もあった。その荒海を乗り越えてここまでたどり着いたその源泉は、泰盛貿易で働く人にある。
海外・国内のお客様との強固な信頼関係、それを継続するための綿密なコミュニケーション、そして泰盛貿易社員同士の連携。これらは一朝一夕には築き上げることができないことは明白である。
だからこそ泰盛貿易では、入社1~2年目という時期から海外を経験させる。じっくりと経験を積ませ、そして育てる。そして入社3~5年目には、泰盛貿易の牽引役にまで成長していく。
このホームページでは、2016年に入社した3人の先輩社員が歩む3つの道を紹介。入社1年目時点での仕事内容や仕事観と、3年目になる現在の仕事内容や仕事観などを比較し、3年という月日で、泰盛貿易の社員はどれだけ成長できるのか、実感してもらえる内容になっている。
今これを読んでいる学生のみなさんが泰盛貿易に入社したら、3年後にどのくらい成長して、どのくらい活躍できるのか、少なからず想像できる内容になっている。ぜひ、自分の3年後はどんな社会人になっているのか、どんな人物になっているのか、その姿を想像して今後の就職活動の一助になればと思っている。
INTERVIEWインタビュー
岩田 加維
カンボジア・プノンペン駐在
2016年4月入社
明治大学 国際日本学部
国際日本学科卒
マクロ的思考とマーケティング的思考、
そして管理職としての思い
予想外のミッション
2017年9月、半年に及んだタイでの語学研修が終了した。岩田は英語を習得した時のようにストイックに語学習得に励み、これからのタイでの駐在員生活を考えていた。その矢先にカンボジア・プノンペンへの赴任が決まった。
泰盛貿易のプノンペン駐在員事務所は、歴史は古いのだが、日本人駐在員が常駐せずに出張ベースで貿易を行っていたこともあった。2014年から岩田の前任者が出張ベースではあるが、カンボジアを管理していた。その間にナショナルスタッフを3人雇用し、これから大きく成長させていく拠点の一つだった。
2018年1月 カンボジア正式赴任。赴任当初はクメール語の習得のため、週3回2時間、2018年10月から週5回4時間、主に午前中は学校へ通い、午後からオフィスに出向いて業務をこなす生活となった。
そこまでは他の同期駐在員と同じなのだが、岩田の環境は他の同期とは大きく違っていた。通常は1人の営業担当として、配属されるのであるが、岩田は「所長」としてカンボジアに赴任したのだった。
「タイ語の習得に注力していましたが、予想外の異動。やっと習得しかけた言語を、これから忘れていくと思うと少しやるせない気持ちにはなりました。
ただ、タイ語自体は、カンボジア輸入商の方々や事務所スタッフも話しますし、訪問したユーザーがタイ人の場合もあるので、結果カンボジアにいる今でも使っています。
例えば、アシスタントの女性は英語、タイ語、カンボジア語、日本語が話せますので、説明が複雑な仕事は英語や日本語、そうではない雑談はカンボジア語とタイ語と使い分けています。英語、タイ語、カンボジア語、日本語といろいろな言語を織り交ぜて仕事をしていくのは、頭は疲れますが、良い経験になっていると思っています。
しかも、所長って管理職ですからね。所長としての仕事は、輸入商との交渉や商談、販売店やユーザー巡りなどの一般的な営業の動きの他に、収支や税金、採用、社員のマネジメント、事務所運営、他拠点とのやりとりなど、ほとんどの仕事がこれまでに経験のない仕事でした。
一般的な営業の仕事としてあげた輸入商との交渉なども、他エリアではベテラン社員が担当しているもので、新人の営業マンが担当する相手ではありません。年齢ももちろんのことながら、多くの知識を持った人がほとんど。その方たちと対等に商談しようと思ったら、それ相応の知識をつけなければなりません。さらに販売店やユーザーから収集した情報をもとに、どの販路をどのようにして利用すれば商品が売れるか考えて、その考えを上司と意見交換したり。当初時間がなさ過ぎて、仕事が終わらない日々でした」、と岩田は語った。
岩田が所長としての業務をこなせるようになってきたのには、彼の努力の他に、ナショナルスタッフたちの成長が見逃せないと、岩田自身は考えている。
「カンボジアに赴任した当初からナショナルスタッフが3名増えて、現在は6名で業務を行っています。一人一人の成長スピードがとても速く、任せれば任せるだけ成長していることを実感しています。まさに少数精鋭ですね。だから、通常数年かけてナショナルスタッフに任せていくようなことも、短期間で任せています。彼らがいかに働きやすい環境を整えるかということも重要だと思います」。
カンボジア・プノンペンのミッション
ハイエンドである充電工具の拡販活動と、ローエンドのAC電動工具の販売台数を伸ばす活動の二つが、プノンペン駐在員事務所のミッションである。
「駐在員事務所ですので、販売はできません。あくまでユーザー訪問での充電工具紹介活動と、展示会出展などのマーケティング活動がメインです。電動ドリルやグラインダー、丸鋸などがカンボジアで売れ筋の商品。カンボジアでは一般的に従来のコンセントに差して使うタイプの中国製品が、コピー品も含めて広く販売されています。それを壊れたら新しく買い替える、“工具は使い捨て”の感覚がカンボジアにはあるように思います。そこにハイエンドの工具を売っていくのです。どのように売っていくかという戦略が必要になってきます」。
そこで、通常は『泰盛貿易→輸入商→販売店→ユーザー』という流れで、商品を流通させていくのだが、今カンボジアでは泰盛貿易が直接ユーザーに対してデモンストレーションを行い、買いたいというユーザーを販売店につないでいく、いわば需要を作り出す仕事をしている。
「どうしても輸入商や販売店側に販売のすべてを任せてしまうと、惰性で実績のあるローエンドの商品を売ってしまいがちです。泰盛貿易が売りたい商品の販売には繋がりにくいので、そこを泰盛貿易が請け負っていく。こういった営業戦略や製品価格などは、上司と相談して決定し、実行しています」。
カンボジアに赴任してからの変化
カンボジアで所長の職務に就いて以来、岩田はニュース一つをとっても見方が変わってきたという。例えば、新しい空港がどこかに建設されるかもしれないというニュースを聞けば、、その空港はそのエリアに何をもたらすか、観光客かビジネスか、それとも商品か。自分の持っているいろいろな情報を総合的に分析して、その実現性は高いのか、低いのか。もしも空港が作られるという情報が実現性の高いものならば、そこで泰盛貿易が工具を売るにはどうすればよいか。考えをどんどん深めていき、いろいろな仮説を自分の意見として持っておく。
「そういったスケール感のある考えを持てていないと、輸入商との商談で相手にされない。この地域は、この国は、東南アジアは、そして世界は、というマクロ的な視点とマーケティングベースの視点で考えるようになってきています」。
まだ赴任して1年ほどだが、本当に良い経験をして、それを吸収しているのだろう。岩田の言葉と顔には、自信とやる気がみなぎっているように見えた。
入社当時を振り返る(2016年11月インタビューより)
岩田加維の1年目「研修×実践×連携」
岩田は大阪本社営業部第4グループに所属。主にインド、パキスタン、スリランカなどの南アジアを担当している。 泰盛貿易では、入社後に簿記3級の合格が必須となっているが、岩田は入社後2級の取得を目指していたため、出張時期が若干前後し、11月21日から12月25日の日程だった。今回の出張で岩田が紹介した商材の中に、ドリルネジという商品があった。これは屋根の設置につかう特殊なネジで、従来下穴をあけてネジをいれるのだが、紹介したのは下穴不要の商品である。これは岩田が所属する営業部第4グループの先輩が、展示会で探し出してきた商材で、ベトナムに紹介することになった。
「ベトナムには、台湾製の同じ用途のネジがすでに流通しています。それと比較すると、今回紹介する日本製のネジも台湾製のネジも形状や品質は大きな差がありませんでした。でも価格は日本製の方が割高でした。他の担当者がベトナムで紹介した際には、うまく差別化ができていませんでした。その後、ネジの入りやすさが、台湾製のネジとは違うことが分り、その情報を引き継ぎました。用意していた資料にも修正を加え、バージョンアップした形で、再度私がベトナムに紹介しました。
他に、大阪で行われていた展示会で、興味を持ったボルトナット締結工具があったので、デモ機をお借りして、インポーターにプレゼンテーションしてみました。結論からすると受注にはいたりませんでしたが、インポーターから見た商品の良し悪しなどを聞き取ることができて、参考になりました。また、インドネシアの航空機整備会社でこの商品を紹介したところ、興味を持っていただき、さらにデモ機を送ってトライアルしてもらうことになりました。研修で取り扱った商材が、実際の受注に結び付く日も遠くないかもしれませんね」。
荒牧 祐太
PT. AZ TECS INDONESIA
2016年4月入社
高崎経済大学 地域政策学部
地域政策学科卒
一歩一歩着実に成長し、
お客様と仲間から頼られる存在へ
タイからインドネシア・チカランへ
2017年9月、タイでの語学研修を終えた後、荒牧はOJTの一環としてタイのナショナルスタッフに同行し、彼らの業務内容や商品、そしてタイ語でのコミュニケーションをとるべく日々奮闘していた。そして2か月後の2017年11月、インドネシアにある合弁会社PT. AZ TECS INDONESIAへの辞令が下りた。
「それまでほとんど関わりがなく、3週間の出張研修の中でインドネシアに1週間滞在した時も、そのうちの1日しか訪れていない場所だったので、驚きました。正直、印象も若干薄く、ジャカルタから結構遠いというイメージしかありませんでした」。
2018年1月、正式赴任。日本人駐在員は荒牧と上司の2名のみ。あとは営業担当やサービス担当のナショナルスタッフ数十名とともに業務を行っている。
全くインドネシア語を学んだ事がなかった荒牧は、週3回、午前中に家庭教師による語学学習を行い、並行して午後は通常業務をおこなう日々が半年続いた。
PT. AZ TECS INDONESIAはジャカルタ市内ではなく、チカランというエリアにある。延伸工事中の高速道路は日々渋滞を生み出し、通常1時間30分程度の道のりを、3時間以上にしている。そんな交通事情もあり、荒牧はPT. AZ TECS INDONESIAの事務所から10キロほどの距離にあるアパートに暮らしている。そこは日本人が500名以上住んでいる場所で、営業先のお客様も数名住んでいて、時々エントランスでばったり出くわすこともあるそうだ。
PT. AZ TECS INDONESIAでの荒牧の仕事
「PT. AZ TECS INDONESIAは貿易業務と再研磨業務を主な生業にしています。私はそのうちの貿易業務をメインに行っています。扱う商品は測定工具や切削油など。今後はドリルなども扱っていく予定です。タイなどのエリアでは、泰盛貿易の駐在員は輸入商や販売店を中心に訪問することが多く、時々市場調査を行うためにユーザー訪問を行うことが多いのですが、PT. AZ TECS INDONESIAでは直接ユーザーに商品を卸しています。ただ、ユーザーの多くは日系企業で、担当者の方は日本人駐在員であることが多いので、言葉の面では日本語で商談できるというメリットがあります。ですが、日本人駐在員はそのほとんどが自分よりも年上で、経験も豊富で、高い知識をお持ちの方が多い。その方々と対等に話ができないといけないので、知識を増やすのに苦労をしています。例えば、切削油を売るのに、もちろん商品のことは熟知しなければならないのですが、競合商品のこと、切削作業のこと、さらには熱処理の知識など、もっともっと勉強しなければいけません」。
そういった日々の努力が実を結んだ。2018年8月に、これまで刃物などでお取引のあったユーザーに切削油のPRをおこなって、正式に導入してもらえることが決まった。荒牧が一から商談して導入まで漕ぎ着けた最初の案件だ。
「お客様と商談中に、当時利用していた切削油が異臭を放ち、そして泡立ちが激しく、業務に支障が出てきているという話を伺い、それを改善するための提案をさせていただきました。提案した切削油は、泰盛貿易と大阪の化学メーカーとで作った合弁企業の商品。大手の商品と値段やネームバリューが違うが、ユーザーごとにオーダーメイドをおこない、より機械への負担などを軽減できて、トータル的にコスト削減につなげられるのがこの切削油の強みです。そこを理解していただけたのが良かったと思います」。
その提案が評価され、約1ヶ月のトライアルを行うことになった。荒牧はトライアル期間中も現状をヒアリングするなど万全のフォローを行い、10月に正式受注となった。
荒牧の個人ミッションは「独り立ち」
荒牧は、その後もユーザーへのアプローチを行っており、現在も導入テスト中の大手日系企業があるという。その企業への導入が決まると、実績面でも大きなプラスになると思えるので、現在は最重要案件として取り組んでいる。
「これまでにない新しいたくさんのお客様と取引を開始していき、はやくすべてを一人でこなせるようになりたいですね。今の自分のミッションは『独り立ち』です。そのためにはもっとたくさんの経験を積んで、それを活かせるようになりたいですね。そして、ナショナルスタッフからも頼ってもらい、『重要な案件は荒牧に同行してもらえれば大丈夫だ』と思ってもらえるような、PT. AZ TECS INDONESIAになくてはならない存在になりたいですね」と、荒牧は日に焼けて精悍になった顔で笑った。
入社当時を振り返る(2016年11月インタビューより)
荒牧祐太の1年目「緊張×新モデル」
荒牧は大阪本社営業部第3グループに所属し、タイを中心に、複数のメーカーの建設機械や工具等を取り扱っている。海外の駐在員からの引き合いや商品に関する質問等を、日本のメーカーに問い合わせて、回答や見積もり等を取得する、駐在員とメーカーの橋渡し的な仕事をしている。
「取扱商品が、これまでの人生であまり目にしたことのないモノなので、覚えるのに苦労しました。研修では国別、取扱メーカー別に製品のことを詳しく学ぶことができ、商品の良さが少しずつ分かりはじめたところです。
12月4日から25日までの3週間、ベトナム・ホーチミン市、インドネシア・ジャカルタ、タイ・バンコクに初出張に行きました。
この出張で私の紹介した商品は『新モデルのグラインダー』でした。実際にグラインダーの商品説明を行う際に、砥石交換の方法を、動画やパワーポイントなどをつかって、より分かりやすい説明ができるように準備して、プレゼンに臨みました。
実際は、予想される質問への答えの準備が足りなかったり、設定時間をオーバーしたり、もっと要点を押さえたプレゼンをしなければと実感しました。特に“4P(Product,Price,Place,Promotion)”を意識して商品紹介することの重要性を感じました。」
山﨑 智寛
インドネシア・ジャカルタ駐在
2016年4月入社
鹿児島大学 法文学部
経済情報学科卒
何を何処にどのようにして売るのか。
自らから考え、自ら動く
駐在員初の修理研修
2016年の入社以来、本社にてベトナム担当として研修や船積業務などを主に行っていた山﨑にインドネシア駐在員としての辞令が下りて、正式に赴任になったのは2017年8月だった。
赴任から半年間、午前中は語学学校でインドネシア語の研修を行い、午後は船積業務などを行った。同期の二名が語学研修後に赴任先や業務内容が大きく変わったのと比べ、山﨑の海外駐在は静かなスタートを切った。
「担当する国は変わりましたが、業務内容はそれまでと同じ機械工具でしたので、無理なくスタートが切れました。語学研修が終わった後は、約4か月間、修理などのアフターサービスを行っている輸入商のサービスセンターで、泰盛貿易の扱う商品の修理をみっちり学びました。会社としてインドネシアでもアフターサービスに力を入れていくということの表れですね。
このサービスセンターによく持ち込まれていたのが、グラインダーや電動ドリル、ロータリーハンマーなどの売れ筋商品でした。自分で直した商品がまた動き出すのを見ると、やっぱりうれしかったですね。
今は修理研修も終わって営業活動を行っていますが、修理を通して構造を知っている分、お客様の話が分かるので大変役に立っています」。
インドネシアでの営業活動
2018年10月、山﨑は一人で新規の営業先に出向き、営業のやり方や商売上で使う言葉の習得などを行っている。営業する商材は「クリーナー」である。そのクリーナーはどこで利用されているのか、どこであれば使ってもらえそうなのか、自ら考えて、営業先の情報をピックアップすることから始めた。
「まずは、ショッピングモールなどの屋内遊戯施設で需要があるのではないかと思い、ネットで営業先を20件ほどピックアップしました。その中で、5件ほどアポイントが取れたので訪問し、商品紹介を行いました。結果は1件の成約もなりませんでした。元々、施設を掃除するのに電源ケーブルを接続するタイプのクリーナーで持ち運びに苦労しているのではと思い、その解決策として、従来の製品よりは価格があがるが充電商品を紹介する、というストーリーを考えていましたが、メリット・魅力が伝えきれませんでした」。
初めての営業活動で山﨑が得られた経験として、メールでの対応方法や、その業界にあった分かりやすい資料が必要だということに気づき、次にターゲットとしたホテル業界への営業時に役立てた。
「次のターゲットはホテル。それも星がたくさんついているホテルから順に当たっていきました。その中で、5つ星の世界的規模のホテルから好感触が得られました。ちょうど先方も充電製品への変更を考えていたらしく、そのニーズとこちらの営業のタイミングがぴったり合いました。クリーナー以外にも、ホテルで利用できそうな草刈機や落ち葉を清掃するブロワーなどを盛り込んだ営業資料も作り、先日アポに臨みました。
最終的にお客様が興味を持ったのは、私が紹介した小型のクリーナーでなく、もっと容量の大きいクリーナーでした。製品のレパートリーを認識してもらうためにも、自分の中でこのユーザーにはこれが売れるという固定観念に縛られず、多くの選択肢をお客様に提案し、個々のニーズにあった営業をしていく重要性を感じました。
来週にはその大容量のクリーナーをお持ちして、実際その製品を利用する従業員さんにトライアルしてもらい、現場の意見を聞かせていただけるということで、成約に向けて一歩前進した感じです。ぜひこのホテルで成約実績を作り、今後の営業活動に自信と弾みをつけたいですね」。
3年後の自分は・・・
「泰盛貿易のジャカルタ駐在員事務所として、今後は、ナショナルスタッフ、特に実演担当者の増員を行い、高付加価値商品のデモンストレーションをより多く行っていきます。また、ジャカルタ以外の都市への支店進出などもあるかもしれません。その時のために、早く営業マンとして独り立ちをして、さらにナショナルスタッフのマネジメントなども経験したいと思っています」。
2年前はまだ学生っぽさが残っていた山﨑の顔は、すっかり商社マンの顔になっていた。
入社当時を振り返る(2016年11月インタビューより)
山﨑智寛の1年目「商社の仕事×準備の大切さ」
山﨑は大阪本社営業部第3グループに所属し、ベトナムを中心に建設機械や工具以外にも、様々な商品を取り扱っている。
「最初は、ベトナム・ホーチミン市への出張でした。日本製の日用品を扱いたいというベトナムのお客様がいらっしゃったので、そちらに電動歯ブラシを紹介しました。出張前にメーカーへ連絡を取り、商品の説明をしていただきました。そして、出張時に拙い英語ではありましたが、製品の機能面や価格面での魅力を伝えることができ、いくつかの販売店に紹介していただけることにつながりました。異国の地で少しでも商売につなげる営業ができたことはとてもいい経験となりました。
また次に訪れたハノイでは、販売店から溶接棒の引き合いがあり、サンプルなどを準備しましたが、アポイントが訪問ギリギリになってしまい、私一人で対応しなければならなくなりました。さらに販売店からの要望で、3件のユーザー回りをし、商品説明を行いました。私自身、溶接棒に対する知識が深くなく、十分な説明ができませんでした。その時のレポートを読んだ現地の駐在員から、『もっと相手の会社の規模や取扱商品などの細かい情報を聞いてこないといけない。商売のチャンスはそこにあるから。』とビジネスの基本を教わりました。